2024年05月12日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

大阪に来て改めて感じたことは、やはり日本は列島なんだなということです。北は北海道から南は沖縄まで約3,000キロだそうです。また日本は斜めになっていますから、東西も約3,000キロあるそうです。そして海岸線だけを考えるとなんと世界第6位で約29,751キロもあるそうです。日本より何倍も大きな国土面積を誇るアメリカの海岸線19,924キロより、約1,000キロも長いのです。その分、北と南、そして東と西の文化に大きな差があるということですね。

 

前にも一度話したことがありますが、大阪には関西地方ならではの独特な文化があり、私はそれらを肌で感じながら学んでいます。その中で毎年8月になると関西ならではの真夏の風物詩とも言える光景の1つが、バイクに乗って慌ただしく走り回るお寺の僧侶の姿だと思います。関西で生まれ育った方の目には普通に見えるかもしれませんが、関東地方ではあまり見ることのできない風景です。8月になるとお盆などの仏教行事のために家庭を訪問することが多いため、一年の中でお寺が最も忙しい時期であるという話を聞きました。法衣姿でバイクに乗って走ると、長い袖が風にあおられてパタパタするのがとても印象的です。多い日は1日に何十回もパタパタと袖をあおられながら町の中を走る僧侶を見かけます。

 

韓国にも似たような風物詩があります。似てはいますが、ある意味、関西のものとは正反対の風物詩です。毎年春になると4月から5月にかけて、韓国の教会では「大・家庭訪問期間」というものがあるのです。復活節のシーズンが終わり、教会の行事が一段落して落ち着いてきたら担任牧師が教会員たちの家庭を訪問する期間です。牧師夫妻と副牧師や伝道師、そして伝道部担当の長老や執事さんがチームになって、1日に何軒もの家庭を訪問します。さすがに何人もが移動しますのでバイクを使うわけではありませんが、バイクで移動するほうが効率的かもしれませんね。もちろん家庭訪問という教会の行事は日本の教会にもありますが、その規模だけを考えると、まさしく春の風物詩とも言えると思います。大きなマンションに行きますと、それぞれの教会の家庭訪問チームがエレベーターの前で遭遇することも珍しくないからです。

 

週報などでも何度もアナウンスしましたが、今まさに私たちの森小路教会も、家庭訪問の期間を過ごしています。すでに何軒か訪問しました。長い間、教会に来ることのできない方を訪問する時には訪問聖餐を行ったり、また施設にいらっしゃる方を訪ねたりしています。ご家庭によってはお鍋を持って訪問したり、またワンちゃんのおもちゃを持って訪問したりなど、それぞれのご事情に合わせて訪問を行っていますが、やはり訪問というのはとても楽しいですね。訪問を通して、より一層親近感がわきますので本当に楽しいです。牧師になってよかったと、シミジミ感じています。ですから牧師に訪問してほしいと思っていらっしゃる方は、いつでも声をかけてください。おうちでは何も準備しなくて大丈夫です。お鍋も持っていきますから。

 

神の御心を行う人こそ、わたしの兄弟、姉妹、また母なのだ。

(マルコ3:35)

 

在主 

林 尚俊

 

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