2024年07月14日
愛する皆さま
主の御名を心よりほめたたえます。
私が神学書や宗教に関する本以外によく読んでいるものに『ナショナルジオグラフィック』という雑誌があります。地球上の冒険と発見を支え全世界に伝えてきたナショナルジオグラフィック協会が、創立記念として1888年に会員誌として創刊した雑誌が始まりです。今は雑誌だけではなくテレビチャンネルも持つほど大きな文化になっています。私が読んでいるのはペーパー版ではなくWEB版ですが、ほぼ毎月欠かさず読んでいます。特に私が好きなのは動物に関する記事です。その中に私が大好きな犬に関するとても興味深い記事がありましたので、紹介したいと思います。
米プリンストン大学の生物学者であるブリジェット・フォン・ホルト博士は、自分の愛犬であるマーラ(雌)があまりにも社交的だったため、その理由が知りたくて自分の専門分野を活かしてマーラの遺伝子を分析してみたそうです。やがてそれが本格的な研究となり、イヌとオオカミの遺伝子をそれぞれ分析して比較するようになりました。その研究を通してホルト博士は「イヌは、同じような環境で育てられたオオカミに比べて著しく社交的である。人間のことをよく見ていて、その指示や命令によく従うべきだとわかっている」という発見をしました。
イヌとオオカミの遺伝子は99.6%一致しているそうです。つまりほぼ同じ遺伝子を持つ同類と見てもおかしくないそうです。ホルト博士の論文では、この0.4%の違いについて「マーラのように極端に社交的なイヌは、GTF2IとGTF2IRD1という2つの遺伝子に変異がある」と記されているそうです。このわずかな0.4%の違いがイヌとオオカミを区別できる決定的な要因だということです。
そしてさらに興味深いことに、このような遺伝子の変異は、いわゆる遺伝子的な疾患の一つとして見られているということです。もし人間にこのような遺伝子の変異が見られる場合は、「ウィリアムズ症候群」と判断されるそうです。ウィリアムズ症候群とは、いつも妖精のような笑顔で人懐っこい特徴を持つ遺伝子疾患です。言いかえればイヌは最初から人懐こく、いつも人を笑顔で迎え入れる存在として創造されたということになります。神様は私たち人間のためにイヌというとても優しい親友を与えてくださったのかもしれません。この記事を見て、なぜワンちゃんがそこまで人間を切実に慕い求めるのか理解できた気がしました。神様がそういう存在として造ってくださったからでしょう。急にK・ボンボンとY・ジョイに会いたくなりました。
主なる神は、野のあらゆる獣、空のあらゆる鳥を土で形づくり、人のところへ持って来て、人がそれぞれをどう呼ぶか見ておられた。人が呼ぶと、それはすべて、生き物の名となった。
(創世記2:19)
在主 林 尚俊