2024年09月01日
愛する皆さま
主の御名を心よりほめたたえます。
私は知る人ぞ知る大のサッカーファンです。中でもイングランドプレミアリーグ(EPL)のサッカー競技を見るのが大好きです。しかしそのリーグは日本のJリーグと違い、夏の間はお休みです。ですからサッカーロスになったりします。ところが最近サッカーのない夏の間に、もう一つのスポーツの大ファンになりました。大阪に来る前までは全く関心がなかった夏の高校野球を見るようになったのです。
きっかけは2021年の夏でした。偶然テレビのニュース番組で、コロナのあと2年ぶりに夏の甲子園が開催されるという内容を目にしたのです。そこである一つのチームに興味を持ちました。京都の代表として初の甲子園出場でしたが、当時、その学校の全校生はなんと約130人。野球部員は約20人しかいないということでした。野球の強い学校の野球部員は100人を超えるのは普通のことなので、その学校が京都の代表として甲子園に出場したのは奇跡の中の奇跡だと番組で報じていました。
さらにもう一つ、その学校が変わっている部分がありました。それはこの学校の歴史が韓国系の民族学校として始まったという部分です。このような背景を持っている学校が堂々と全国から地域予選を勝ち抜いてきた他の強い学校と肩を並べているということが、私個人的にはとても嬉しかったのです。そこでその日から、さっそくにわかサポーターになりました。甲子園に行って応援したいと思いましたが、2021年はコロナの影響で無観客のゲーム。そこでその学校の一回戦の試合がある日に甲子園まで足を運び、球場近くにある売店でその学校のユニフォーム型のキーホルダーを買うことで私の応援の気持ちを伝えることにしました。すると私の応援の声が届いたかのように一回戦で勝ったのです。次の試合もテレビで観戦しましたが、また勝ちました。そして結果的に何とベスト4まで上がったのです。その年の奇跡はそこで一旦終わりました。
それから3年が経った今年。皆さんもご存じのようにその学校が2024年の夏の甲子園大会でなんと優勝を果たしました。初出場からわずか4年目にしての優勝です。私もいまだに信じられません。一番弱くて小さなチームだと言われていた学校が、堂々と頂点に立ったのです。私がその学校を応援している理由はその学校が私の祖国である韓国系の学校だからということもありますが、韓国にルーツを持つ選手のみならず、日本人の選手もたくさんいるからという理由が大きいかもしれません。彼らは外部からの差別や偏見による理不尽な環境の中でも野球を愛するという心で一丸となり、すべてを乗り越えて日本一に輝いたのです。子どもたちは一つになって今まで大人たちが作ってきた対立と偏見という壁を見事に壊してくれたのです。ありがとう。カムサムニダ。
ユダヤ人とギリシア人の区別はなく、すべての人に同じ主がおられ、御自分を呼び求めるすべての人を豊かにお恵みになるからです。(ローマ書10:12)
在主
林 尚俊