2020年11月08日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

先日、神様が与えてくださった娘と楽しい思い出を作るために大阪巡り第3弾を計画しました。今まで行ったことのない所、そして半日で行ける距離を条件にして探した結果、大阪市立美術館や海遊館などが候補地として浮上しました。しかし、あいにく美術館は臨時休館中、海遊館は娘が行ったことがあるとのことで諦めました。

 

悩んだ結果、通天閣に行くことになりました。ただのテレビ塔だろうと思っていた私は、はしゃぐ娘と妻を横目で見ながら、あまり興味が持てませんでした。東京タワーやスカイツリーよりも低いと思い、行く前からすでに天狗になっていたのです。でも娘が行きたいと言ったので、文句を言わずに行くことにしました。

 

着いてみると案の定、外見も古くエレベーターも狭く、展望台からは動物園の動物もよく見えるほどでした。それでも写真を撮るために娘と「跳ね出し展望台」に立った時は、足の下に広がる風景に久しぶりにビクッとしましたが、まあ、こんなもんかと強がっていました。

 

上での見学が全部終わり、エレベーターに乗り順路を進むと通天閣の歴史を展示したスペースがありました。そこで通天閣の本当の価値を知った私は驚愕します。通天閣は、なんと108年も前に建てられた建物だと知ったのです! もちろん今の建物は二代目だそうですが、108年も前に、このように現代的な建造物を建てられる技術を持っていたということに、とても驚きました。通天閣の歴史について知った私は急にテンションが大いに上がり、娘や妻よりもはしゃいでしまいました。そして高ぶっていた自分が実に恥ずかしくなりました。

 

通天閣の原型であると言われているパリのエッフェル塔が建てられる以前は、世界で高さを誇る建物は、ほとんどが教会の尖塔でした。特にヨーロッパではドイツのケルン大聖堂が157mで一番高い建造物でした。なぜ教会の尖塔はこのように高く建てられたかについて前に調べたことがあります。その理由は神様に近づきたいという信仰を表すためだとのでした。もちろん通天閣はキリスト教の信仰とは全く関係ありませんが、当時の人々の目から見ると、本当に「天に通じる」ほどの高さに感じられたことでしょう。とにかく今度上る時は、主に近づいていきたいという低い心で上りたいと思います。

 

『しかし主を待ち望む者は新たなる力を得、わしのように翼をはって、のぼることができる。走っても疲れることなく、歩いても弱ることはない』 (イザヤ書 40:31)

 

在主

林 尚俊

 

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