2021年02月14日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

先日、私たちの教会がいつもお世話になっているYWCAこひつじほーむ保育園の園長先生から「これからうちの職員を教会に行かせたいと思いますが、今、教会にいらっしゃいますか」という連絡が来ました。「おります」と返事をすると、少しして保育園の先生がいらっしゃいました。その先生は小さな紙袋を私に渡しながら、こうおっしゃいました。「カブです。園児のみんなと一緒に育てました。ほんの少しですが、おすそ分けです。本来なら子どもたちと一緒に来たかったんですがこのご時世なので…」。紙袋を開けてみると小さくてかわいいカブが3つも入っています。葉っぱも立派です。持ってきてくださった先生にお礼を言い、牧師室に戻りながらふと思いました。「こひつじほーむには野菜を育てる場所もないのに、どうやって育てたんだろう」。

 

そういえば…、と思い出したことがあります。クリスマスに訪問した時、園長先生が保育園の外の壁際に並んでいたプランターのお花や野菜を自慢してくださったのです。その時、小さなスペースにきれいに並ぶプランターを見て、園児たちが並んでいるようでかわいいなと思いました。「きっとあそこで大事に大事に育てたんだろうな」と思うと、自然に笑みがこぼれました。もちろん、こひつじほーむの園児たちは0歳から2歳までの年少さんしかいないので、ほとんど先生たちが世話をして、おそらく子どもたちは紅葉のような小さな手で水やりをちょっと手伝っただけでしょう。それだけなのに、まるで全部自分がやったかのように誇らしげな顔をしたことでしょう。そんなかわいい姿を想像すると食べるのがもったいなくなりました。

 

しかし食べねば。その日の夜、カブの葉も余すことなく全部入れた野菜たっぷりのポトフをいただきました。とてもおいしかったです。今度こひつじほーむに行く時は、お礼としてバルーンアートをたくさん作っていこうと思いました。喜んでくれるかな。

 

こひつじほーむの子どもたちのことを考えながら、ふと神様の前での私たちの姿を思いました。弱くて、いろいろとぶきっちょな私たちでも、神様を愛し、自分なりに父なる神様に愛の心を表現すると、神様も満面の笑みを浮かべてくださるのではないでしょうか。神様はそんな私たちに、すでにご自分のすべてを与えてくださいました。

 

『わたしは主、あなたの神イスラエルの聖なる神、あなたの救い主。わたしはエジプトをあなたの身代金としクシュとセバをあなたの代償とする。わたしの目にあなたは価高く、貴くわたしはあなたを愛しあなたの身代わりとして人を与え国々をあなたの魂の代わりとする。』(イザヤ書 43:3~4)

 

在主

林 尚俊

 

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