2021年03月28日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

先日、大阪でも桜の開花宣言が出されたというニュースを見ました。例年より一週間くらい早い開花だそうですね。教会の隣のアパートの入り口にあるスモモの花も満開です。気づいたらいつの間にか過ごしやすい春になっていました。

 

さて新たな命があふれるこの季節に、牧師館もまた新しい命を迎えました。念願だった家庭菜園、まずは私が大好きなミニトマトです。ユーチューブで事前に基礎知識を得た私は、専門家になったつもりでホームセンターに行き、ミニトマトを育てるための家庭菜園に必要な一式、選定のためのはさみ、専用のじょうろ、枝を支えるための支柱、専用の鉢、また何よりも大事なミニトマトの苗を買って家に戻りました。苗の種類はイエローミニトマト。映えるための選択です。

 

いろいろ抱えて帰ってきた私の姿を見て妻は「千林商店街には安い八百屋さんがたくさんあるから、毎日買って食べてもこれより安く済みそうね」と言いました。言われてみれば確かにそうかもしれませんが負ける気はなかったので「これは店で買うのと次元が違うから」と反論し、ごまかしました。

 

さっそくユーチューブの師匠の教えのとおりに実践します。まずは買ってきた苗を鉢に植え替える前に横に倒しておくのです。それを見て妻はまた「苗が倒れてるよ」と不安そうに言いました。そこで私は「大丈夫。本来そうするもんだから」とうんちくをひけらかします。実は私もなぜ苗を横に倒しておくのかよく分かりませんでしたが、ユーチューブの師匠がそう言うので、とりあえず言われたとおり倒したまま一晩おきました。

 

翌朝起きてベランダを見ると、なんと倒れて横を向いていたトマトの苗の先っぽが、見事に上を向いているではありませんか。本当に不思議でした。ユーチューブの師匠いわく、植え替える前に苗を倒して3日ほど置いておくと、苗は一生懸命に根を張って、まっすぐに立とうとするそうです。「倒れた」という過酷な環境を乗り超えるためにたくさん根を張り、結果的に強くなるとのことでした。なるほどなあと思いました。

 

何だか私たちの人生と似ています。私たちの人生の大きな苦しみは、それを通して私たちがより強くなることを願っておられる神様からの愛であることを改めて思いました。「倒れても負けるもんか!」と言わんばかりのミニトマトの苗が、たくさん実を実らせることを想像すると、なんだか元気が出てきました。たくさん収穫できたらお裾分けできるかもしれません。お楽しみに。

 

『そればかりでなく、苦難をも誇りとします。わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、 忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。希望はわたしたちを欺くことがありません。わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。』(ローマの信徒への手紙 5:3~5)

 

在主

林 尚俊

 

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