2021年06月27日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

ほぼ2か月の長い自粛の時間が終わり、久しぶりに御堂に集い、皆さんと共に礼拝を捧げられることを心から楽しみにしています。

 

さて皆さんは「スーパーレコグナイザー」という言葉を知っていますか。強いて日本語に訳せば「超顔認識能力者」でしょうか。ピンと来ない方のために分かり易く説明すると一度見た顔はほとんど覚えていて、何千もの顔を記憶し思い出すことができる能力を持った人のことです。専門家によると人口の約1~2%の人が当てはまるそうです。なぜこの話をするかというと実は私も自称「スーパーレコグナイザー」だと思っているからです。簡単なテストがあり、そのテストによると私もいわゆる「スーパーレコグナイザー」の可能性が高かったため、勝手にそう思うことにしました。

 

以前から私が一度だけ会ったことのある人と挨拶をすると、隣にいた妻も一緒に挨拶をしたあとこう聞きます。「今の誰?」妻が忘れただけなのだろうと思っていましたが、ある日、新聞で「スーパーレコグナイザー」について読み、能力に気づきました。私のこの「超能力(?)」はコロナ禍のマスク生活でも力を発揮しています。先週の聖日の礼拝後、教会から牧師館に戻る道で、教会の近所のお寿司屋さんの奥さんにばったり会いました。そのお店は緊急事態宣言が始まってからずっとお休みで気になっていたので声をかけたのです。隣にいた妻も親しげに挨拶をしましたが、その後、妻は例の質問をしました。「あの方、誰?」もちろんその時、奥さんはマスクをしていたので顔が分かりにくかったのですが、今まで何度もそのお店で食事をしていたので、私たちは失礼することなく無事に挨拶できました。

 

しかしそんな「超能力者」の私にも弱点があります。顔を覚える能力はあるものの名前を覚えるのが難しいです。顔はすぐに分かってもすぐに名前が思い出せない場合があります。ところが妻は、顔は覚えられなくても一度活字で見た名前をよく覚えています。私が一文字くらいしか名前を思い出せない時、妻はその一文字を聞いただけで見事に名前を言い当ててくれます。私が「西なんとかさんだけど……」と言うと、「ああ、西村さんね」という具合です。私たち夫婦は、片方は顔を覚え、片方は名前を覚えて2人合わせてやっと一人前です。創世記を見ると神様はアダムを「助ける者」としてエバを造られました。私たち夫婦を見ると本当に神様のなさることは納得できると思いました。

 

『主なる神は言われた。「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」主なる神は、野のあらゆる獣、空のあらゆる鳥を土で形づくり、人のところへ持って来て、人がそれぞれをどう呼ぶか見ておられた。人が呼ぶと、それはすべて、生き物の名となった。』

(創世記2:18~19)

 

在主 林 尚俊 

 

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