2021年08月08日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

皆さんは中東アジアと言えば何が思い浮かびますか。砂漠、ラクダ、石油、イスラム教などでしょうか。今日はその中で石油の話をしたいと思います。皆さんもご存じのように、アラビア半島にあるほとんどの国は産油国です。しかし2000年代に入るまで唯一アラビア半島の中で産油国ではない国がありました。それはイスラエルです。イスラエルは周りの産油国との関係が悪かったので、ほとんどの石油を南米やヨーロッパなどで相場より高い値段で買うしかありませんでした。

 

当時のイスラエルのゴルダ・メイア首相はイギリスのマーガレット・サッチャー首相との対談で「神様がなぜ私たちイスラエル民族をエジプトから救い出して、わざわざ石油のないカナンの地に導いてくださったのか本当に理解ができません」とつぶやくくらいでした。しかしそんな中、2004年にある記事が大きな話題となりました。ジボト・オラムというイスラエルの石油会社が、イスラエルにも石油や天然ガスが大量に埋蔵されていると発表したのです。しかもその量は世界第3位の埋蔵量を誇るサウジアラビアに匹敵する2億5千万バレルだそうです。

 

この会社はロシア系ユダヤ人であるトビア・ルスキン(Tovia Luskin)という人によって設立されました。彼はカナダの石油会社で働いていましたが、祖国イスラエルにも必ず石油が埋蔵されていると確信し、何の保証もないイスラエルで石油を発見するために、そこを辞めてすべてをかけてイスラエルに行ったのです。敬虔なユダヤ教徒だった彼は、ある日、申命記33章を読んでいて、18節、19節にさしかかった時ハッとひらめきました。「ゼブルンのために彼は言った。喜べ、ゼブルンよ、海に漕ぎ出すときに。喜べ、イサカルよ、あなたの天幕の中で。彼らは諸国の民を山に招きそこで正しいいけにえをささげる。彼らは海の富、砂に隠れた宝を手に入れる」。「海の富、砂に隠れた宝」は石油を意味するのではないかと考えたのです。そして読み進めると24節にこう書いてあります。「アシェルのため彼は言った。アシェルは子らのうちで最も祝福される。兄弟に愛され、その足を油に浸す」。「その足を油に浸す」! 彼はこの二カ所の聖書の記述を元にイスラエルの北部にある昔のゼブルンとイサカル、そしてアシェル地域を調べました。すると実際に聖書に書いてあるとおり地中海に面しているアシェル、現在のハイファ地域に大量の石油が埋蔵されていることが分かったのです。

 

彼は「砂に隠れた宝」の発見のあと、地中海の中の「海の富」である天然ガスを発見して採掘しています。イスラエルは海外からの石油に依存していた国から、産油国になったのです。それが聖書のみ言葉を研究し、その言葉を信じた結果であるのが何よりも驚きです。神様は真実なお方ですね。

 

ですから、皆さん、元気を出しなさい。わたしは神を信じています。わたしに告げられたことは、そのとおりになります。

(使徒言行録 27:25) 

 

在主 林 尚俊 

 

牧師室より トップ