2021年09月12日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

最近どこに行っても必ずする二つの儀式のような行動があります。それは入り口で手指をアルコール消毒することと体温を測定することです。もちろん森小路教会にもその二つがあります。毎週、聖日の礼拝の時に必ず行いますね。私も聖日ごとに体温を測定するたびに、妙な緊張感を覚えます。計る側にとっても、計ってもらう側にとっても、何とも言えない間はなかなか慣れません。おでこを出してピピッと測定をして正常な体温を確認したら、やっと互いに笑顔になります。

 

このコロナ禍の一年半でいろいろなことが変わりました。新しく知ったこともあります。全く縁のなかった難しい医療用語、自分の平熱も今回初めて知りました。私の場合36度5分前後です。ちなみに日本人の平均平熱は36度89分だそうです。もちろん年齢や性別などによって個人差はあるようです。夏の熱中症も、体温より気温が上がると熱中症になる危険性が高いと言われています。平熱を基準に、高すぎても低すぎても安全ではないということですね。

 

今、私たちの周りに存在している物の中で物理的に一番熱いのは太陽だそうです。太陽は表面の温度が6000度で、中心の核の温度はなんと1500万度だそうです。想像を超えるその熱は1億9460万キロも離れている地球にまで影響を与えています。また太陽は物理的な熱だけでなく、私たちに希望と生命力も感じさせてくれます。つまり太陽が常に存在すると思うだけで心強くなるということですね。実は太陽まで行かなくても、たった36度5分の人間の体温だけで、極寒にいる人には大きな助けになるそうです。もう一人の36度5分がいるだけで、物理的にも心理的にも大きく助かるそうです。確かに私の軍隊での経験からも、極寒での訓練時、一人用テントより二人以上入ったテントの方が圧倒的に暖かった記憶があります。

 

このように私たちが教会共同体の中で、それぞれ自分たちの体温でお互いを暖かくする存在であれば、どんな暖房器具よりもよい助けになるでしょう。しばらく教会では互いに顔を合わせて交わる機会が減っています。しかし神様の愛によって与えられた36度5分の愛は、絶対になくなることはありません。遠く離れていても、愛による交流はいくらでも可能です。まず互いのことを祈りに覚えることから始めましょう。皆さんは、もうすでに36度5分の愛をたくさん分かち合っていらっしゃると思います。私のところにも届いています。

 

愛する者たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです。 愛することのない者は神を知りません。神は愛だからです。

(ヨハネの手紙一 4:7~8)

 

在主 林 尚俊 

 

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