2021年10月03日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

神様の恵みの中、休暇を頂きゆっくりと過ごすことができました。お祈りありがとうございます。それなりに大自然を満喫しながら癒しと回復の時間を過ごすことができました。改めて感謝いたします。休暇の時にどのように過ごしたのかについては、後ほど分ちあいたいと思います。

 

さて、今回お話したいことは、実は大きな声で言えない、ちょっとした事件についてのお話です。事件は去年の5月の第一回目の緊急事態宣言が解除された直後に起こりました。長い自粛期間が終わり、やっと出かけられるようになったので大阪を楽しもうと思い外に出ました。3密を避けて人出の少ないところを探した結果、堺市にある「みなと堺グリーン広場」を見つけました。なんとオランダ風の風車があるというではありませんか。駐車場から風車まで思ったより遠かったのですが、天気もよく、遠くに風車を見ながらとても気持ちのいい散歩ができました。

しかし風車があるという広場の門に到着しましたが、全く人けがありません。一瞬嫌な予感はしましたが門は開いています。そこで安心して中に入りました。すると素晴らしい異国の風景が目の前に広がりました。まるでオランダに来たかのように、風車の周りはチューリップではありませんが黄色く美しい野の花で囲まれています。感動の声を上げながら美しい風景を満喫できました。

 

しばらくして、そろそろ帰ろうと思い門の方に向かいました。しかし門に着いた時、予期せぬ何かかが起こっていることに気づきました。なんと入る時には開いていた門が閉まっていたのです。声を出して人を呼びましたが、周りには誰もいません。そこで公園の管理事務所を調べ電話をしましたが他の業務で席を空けていたのか、時間外なのか、誰も電話には出ません。いつ連絡が取れるかも分からなかったため他の出入口を探すことにしました。やっともう一つの門を見つけましたがそこも閉まっています。すると残る選択肢は一つ。フェンスを越えるしかありませんでした。

 

私一人ならフェンスなどすぐに越えられますが問題は妻です。そこで門の前で妻に言いました。「これからこのフェンスを越えないといけない。俺の言うとおりにすれば大丈夫だからね」。安心させるために言ったのですが、意外と妻は落ち着いていて「うん。平気」と答えました。まず私が手本を見せながらフェンスを越えました。次は妻の番です。きっと妻は「キャー!キャー!」とパニクるだろうと予測していました。しかし予測とは正反対に妻は落ち着いた様子で人の背より高いフェンスをうろたえず、おののかず淡々と乗り越えました。今までとは全く違う妻の冷静でたくましい姿に私は一瞬戸惑いを覚えました。予期せぬ苦難に会うと人は強くなるのでしょうか。とにかくその日の「大脱走事件」は無事に終わりました。

 

それ以来一度も妻の戦士のような姿は見ていません。あの姿は一体どこから来たのかといまだに疑問に思っています。その日もしかして妻はヨシュア記1章9節のみ言葉を思い出しながらフェンスを越えたのかもしれません。今日家に帰ったら聞こうと思っています。

 

わたしは、強く雄々しくあれと命じたではないか。うろたえてはならない。おののいてはならない。あなたがどこに行ってもあなたの神、主は共にいる。(ヨシュア記1:9) 

 

在主 林 尚俊

 

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