2021年10月17日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

英語の「ファミリー」を日本語で「家族」と言いますね。「家族」という言葉は、中国や韓国など漢字文化圏の国では、どの国でも同じ意味で使われています。韓国には「家族」を意味するもう一つの言葉があります。それは「シッグ」という言葉です。漢字で書くと「食口」で、「家族」とほとんど同じ意味で使われています。

 

漢字を見ると皆さんもすぐに意味が分かると思いますが、日本語で言う「同じ釜の飯を食う人々」を意味します。私が子供の時には「家族」という言葉より「シッグ」を一般的に使っていました。しかし今は生活様式が変わり、「家族」といっても食事を共にする機会がどんどん少なくなってきたこともあり、自然と「シッグ」より「家族」をより頻繁に使っている気がします。もちろん「家族」という言葉もとても良い言葉ですが、私から見ると「シッグ」の方がもっと親しい感じがするので、「シッグ」を意識的に使うようにしています。

 

そしてこの「シッグ」という言葉こそ、とても教会的な言葉だと思っています。なぜなら私たち教会は聖餐の共同体だからです。イエス様が十字架に付けられる前に、聖餐を通してご自分を記念するように命じられたので、教会は聖餐を守るようになりました。ですので私たち教会共同体こそ「シッグ」と呼び合う関係だと思います。韓国の教会では互いに「シッグ」と呼んでいますが、これは本当に美しく素晴らしい伝統だと思いました。

 

今、私たち森小路教会は、コロナ禍の感染対策のために、しばらく聖餐式を行うことができていません。昨年のクリスマス礼拝以降、ずっとですね。今まで森小路教会は欠かさず毎月第一聖日には守ってきました。それは主が私たちに聖餐を守るように命じられたからです。そして私たちはその聖餐を通して永遠の命の恵みにあずかるようになるのです。つまり私たち教会共同体にとって聖餐は選択ではなく必須です。ですから今年の12月からは皆で聖餐にあずかりたいと思っています。二度と聖餐が途切れることなく、毎月行うことができるよう、祈りをもって備えていきたいと思います。そのためには共同体をあげての祈りと協力が必要になるでしょう。聖餐を通して神の「シッグ」としての絆がより深まることを期待して祈っていきましょう。

 

ちなみに「私の家族」は韓国語で「ウリシッグ」と言います。ということで主の体と血を共にあずかる皆さんは、私にとって愛する「ウリシッグ」です。

 

イエスは言われた。「はっきり言っておく。人の子の肉を食べ、その血を飲まなければ、あなたたちの内に命はない。わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得、わたしはその人を終わりの日に復活させる。(ヨハネによる福音書 6:53~54 ) 

 

在主 林 尚俊 

 

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