2022年01月09日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

昨年の大みそかに休みをいただき、ずっと気になっていたある珍しい動物に会うため、大阪池田市にある五月山動物園に行ってきました。動物園の駐車場に着いて車をとめると、早速、獣の匂いがして私の野生の本能を刺激します。チケットを買おうとキョロキョロしましたが、チケット売り場が見当たりません。五月山動物園は入場料が無料だとは知りませんでした。子供たちのために小さな動物だけを飼育している小規模の動物園でした。モルモットや羊、アルパカなど、なでたりしながらエサやり体験ができる所で地元の子供たちに人気のスポットだそうです。大みそかもとても寒かったのですが、思ったより大勢の子供たちがいました。

 

五月山動物園は、五月山公園の一角に池田市児童・幼児の自然学習や情操教育の一環として、動物を飼育したのが始まりだそうです。その後、池田市とオーストラリアのローンセストン市が姉妹都市となった記念として、ベネットワラビーが贈られました。さらに1990年には、姉妹都市提携25周年の記念として、ウォンバットが3頭贈られました。ウォンバットは生息地のオーストラリア以外での繁殖はほとんど例がありませんが、五月山動物園では2世が誕生し、今も元気な姿を見せてくれています。

 

そうです。私たちの目当てはこの愛くるしい生き物、ウォンバットでした。私が知っているかぎり日本で彼らに会える動物園は3か所しかありません。その中でも五月山動物園には4頭もいますから一番多い所です。彼らに会える確率は高いかもしれません。しかし彼らは夜行性なので昼間はほとんど巣穴の中で休むことが多いのです。冬場なら、昼間のエサの時間に会えるかもしれないという低い確率にかけて、大みそかに五月山動物園にやってきたのです。

 

さて私は動物の入り口から、ほかの動物はほとんどスルーしてウォンバットを目指して直進しました。が、誰もいません。柵の前のエサの時刻表には午後4時と書いてあります。その時は午後2時。「ダメか」と思い、ため息をついた瞬間、飼い葉おけの陰にモコモコしている丸い毛の塊が見えました。そうです。ウォンバットです。オスのコウ君です。どうやら冬の間は、エサの時間が早いようでした。内またでゆっくりと歩くコウ君の愛くるしい後ろ姿は本当にかわいくて、恥ずかし気にエサを食べる姿もたまりません。そのあと続々とフク君とワインちゃんが姿を現しました。(ユキちゃんには会えませんでした)。まさかのタイミングでした。私は3頭をみんなカメラに収めたくて、あちこち走りまわって撮りまくりました。柵がなければ、そばでツーショットを撮りたいほどでした。本当に癒されました。神の国では神様と私たちの間を仕切る柵はないでしょう。

 

狼は小羊と共に宿り豹は子山羊と共に伏す。子牛は若獅子と共に育ち小さい子供がそれらを導く。牛も熊も共に草をはみその子らは共に伏し獅子も牛もひとしく干し草を食らう。乳飲み子は毒蛇の穴に戯れ幼子は蝮の巣に手を入れる。わたしの聖なる山においては何ものも害を加えず、滅ぼすこともない。水が海を覆っているように大地は主を知る知識で満たされる。

(イザヤ書 11:6~9) 

 

在主 林 尚俊 

 

牧師室より トップ