2022年11月27日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

主の降誕を待ち望むアドベントが始まりました。さっそくですが、皆さんは、クリスマスがお好きですか? 当然ながら私も大好きです。クリスマスプレゼント、特別なごちそうやクリスマスキャロルなど、考えるだけで心が豊かになりますね。よく考えるとこれらの思い出は、子どもの時に体験したいい思い出でした。

 

これらに加えて、もう一つ、とても大事な思い出があります。それはクリスマスの時に教会で行われるさまざまなイベントです。中でもページェント(降誕劇)に関する記憶は、いまだに鮮明に残っています。私はクリスチャンホーム生まれですので、子どもの時に通っていた教会の教会学校で、幼稚部から小学校6年生まで、ほぼ毎年、ページェントに出演しました。ですからページェントに関してはベテラン俳優と言っても過言ではないでしょう。子どもの時に私が通っていた韓国のソウルにある教会は、規模が大きく、教会学校の生徒だけで何百人もいました。ページェントは幼児部、幼稚部、小1・2年生の部、小3・4年生の部、小5・6年生の部に分けられていたと思います。それでも競争が激しくて出演できない子どもたちも大勢いました。ですから毎年クリスマスシーズンになると教会はにぎやかになります。おそらく幼稚部か、小学校の1年生の時だったと思います。もちろん私は先生たちからすでに演技力を認められていたので、出演が決まっていました。しかも一番大事な役が任せられたのです。主演男優のヨセフと主演女優のマリアの次くらいに長く舞台に立つ大事な役でした。それまでは「ラクダ2」や「ひつじ1」などでしたが、その年はなんと星の役をもらったのです。

 

目立たないよう全身黒い服を着て頭の上に大きなキラキラ星の帽子をかぶります。もちろんセリフはゼロ。ですからすべて体で表現しなければなりません。本当の演技力が問われる役でした。そのため役作りに相当悩んだ覚えがあります。その時マリア役の女の子は私がちょっと気になっていた子でした。教会あるあるですが、大体マリアを演じる女の子は人気があります。そのためヨセフ役は多くの男の子たちの嫉妬の対象になったりしました。私もヨセフ役の男の子があまり気に入らなかったのだと思います。練習の時には何のトラブルもなかったのですが、いざ本番でトラブルが起こってしまいました。なんとヨセフが大勢の人の前で緊張をしたせいか、何度も何度もセリフを忘れて止まってしまったのです。そのたびに劇の流れがどんどん悪くなってしまい、ずっと彼らの後ろで一生懸命体を張って演じていた私は限界になってしまいました。ちょうど私の目の前にヨセフ役の子がいたので、思わずひとこと言ってしまいました。「いい加減にしてくれよ。もう疲れた」。思ったより私の声が大きく響きました。そして観客のみんなが大声で爆笑してしまったのです。ヨセフは泣き始めてしまいました。もはや劇どころじゃありません。あとで先生たちに言われて一応その子には謝りましたが、しばらくの間、「自分は悪くない」と思っていたのを覚えています。

 

皆さん、メリークリスマス!

 

「ほめたたえよ、イスラエルの神である主を。主はその民を訪れて解放し、我らのために救いの角を、僕ダビデの家から起こされた。(ルカによる福音書1 :68~69) 

 

在主 林 尚俊

 

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