2022年3月12日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

最近、テレビのニュースをはじめ、私たちの身の回りで頻繁に耳にする言葉があります。「3年ぶり」という言葉です。皆さんもよく聞かれる言葉ではないでしょうか。コロナ感染症が猛威を振るっていた過去3年間、自粛などで制限されていたさまざまな事が少しずつ解禁となってきました。例えば3年ぶりに海外旅行に行ったり、音楽イベントに参加して大声で歌ったりなどです。そして3年ぶりに帰省して愛する家族に会えたという話も聞きました。もちろんコロナ感染者数が完全にゼロになったわけではありませんが、全体的に社会が落ち着いてきて、いよいよ新しい日常に戻りつつあるのは確かなようです。

 

そんな中で私たち夫婦も最近、ある方のお住まいのお部屋の中にまで入り、お話をする機会が与えられました。厳密に言いますと私たちにとっては3年ぶりではなく初めてのことでしたが、その方にとっては3年ぶりのお客さんだったそうです。先週の聖日の礼拝のあと、TN長老と私たち夫婦は、教会の近くの施設で生活されている教会員のK姉のところに行ってきたのです。この3年間、私たち夫婦は何度も施設を訪問して一階にあるロビーで30分ほどお会いしたり、感染者数が多い時には建物の中に入れないため、窓越しにお顔を拝見して手を振ったりするくらいしかできませんでした。しかし今回はなんと初めてK姉のお部屋に入ることが許されたのです。最初は部屋にまで入れるとは思っていなかったので、一階のロビーで少しお話できるだけでも十分だと思っていました。それこそ本当に3年ぶりにお会いするTN長老もとてもワクワクしておられました。

 

施設に着いた私たちは施設側の要求どおり持って行ったコロナの抗原検査キットを使いロビーで検査をしました。検査の方法は簡単。抗原キットのふたを開けて先端部分を口の中に入れて2分間なめるだけです。私たちは施設のスタッフから説明されたとおり、検査キットを口に入れてなめ始めました。その時キットをなめている妻とTN長老の姿をチラッと見ると、どう見ても飴をなめているようにしか見えないのに、お二人はまるで人間ドックで検診を受けているかのようにとても緊張した顔をしていたので、私は思わずフッと笑ってしまいました。そんなことを考えているうちにいよいよ検査が終わり、結果は当然、全員陰性でした。それからK姉がお部屋から一階のロビーに下りて来られるのを待つだけだと思っていましたが、なんとスタッフの方が「どうぞエレベーターに乗ってください」と言い私たちを3階にあるK姉のお部屋に案内してくださったのです。お部屋のドアを開けたら、私たちを見て驚いているK姉の姿が見えました。K姉も私たちがお部屋まで入れるとは思っていなくて、下に降りる準備をされていたそうなのです。K姉はクリスマスのプレゼントをもらった子どものように大いに喜んでくださいました。短い時間でしたが、私たちにとって初めてのK姉のお部屋での楽しい交わりは喜びにあふれるひと時でした。お部屋は私が思っていたより広く陽当たりもよくて、とても安心しました。また遊びに行きますから、お元気でいらしてくださいね!

 

見よ、兄弟が共に座っている。なんという恵み、なんという喜び。

(詩133:1)  

 

在主 林 尚俊

(上の写真は、K姉のお部屋に飾られていたK長老家の愛犬BB)

 

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