2023年10月01日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

この手紙を通して皆さんにお会いするのは久しぶりですね。すでにお伝えましたように、私たち夫婦は一足遅い夏休みを頂き4年ぶりに待ちに待った韓国に行ってまいりました。そして4年というのが本当に長い年月であることを実感しました。韓国には母が一人で暮らしており4年ぶりに会いましたが思ったより年を取って見えたのでびっくりしたからです。しかも母の家に着いた時、私たちを迎え入れた母は左腕にギプスをしていたこともあり、少し疲れた顔をしていたのでさらに時の流れを感じました。いろいろと様子を聞きましたが、本人いわく幸い骨が折れた腕は利き腕でもないし、他のところは何の異常もなかったので大丈夫だということでした。それを聞いて一安心しましたが、酷暑と言われた今年の厳しい夏を片腕ギプスの状態で過ごしたことを考えると、思わず涙が出てしまいました。しかも母は私たちが来るまで腕のことを内緒にしていたのです。心配をかけると思ったからでしょう。とにかく4年ぶりの母との再会は大きな喜びでしたが、ショックでもありました。

 

さてこのような予期せぬハプニングがあったにもかかわらず、私たちは一年ほど前から計画していた予定をそのまま実行することにしました。まず一番楽しみにしていたのは、母と妻と私の3人で行く国内旅行です。これは何があっても絶対に諦めないと3人で合意しました。旅行先は母の生まれ故郷、ソウルから南に約500キロ離れた全羅道(チョルラド)にある美しい港町、木浦(モッポ)です。2泊3日の予定でしたので車も借りました。約5時間運転して着いたホテルは、韓国の伝統家屋の建築様式をそのまま再現した美しい韓屋(ハノク)ホテルです。母が子どもの頃に住んでいた昔ながらの家の形そのままでした。これはほぼ60年ぶりに故郷に帰ってきた母への私たちからプレゼントでした。母もとても喜んでくれました。

 

初日の夕方には母のいとこで大親友でもある親戚の伯母を訪ね、おいしい手料理をおなかいっぱい頂きました。2日目は母が生まれた町に行きましたが、60年以上の年月が経っていたし、母がその町を出たのは子どもの時のことなので、あまり記憶に残っていなかったようです。残念ながらそこには知り合いもいなかったので、母はちょっぴり寂しかったようですが、夢に見ていた生まれ故郷を見るということは、母にとってとても意味のある旅行だったと言ってくれました。

 

それから私たちは、また母の住まいのある仁川(インチョン)に戻りました。そして聖日には子どもの時からずっとやってきたように、一緒に教会に行きました。そして本当に久しぶりに共に神様を礼拝しました。その教会には午後の礼拝もあり、私がみ言葉を伝える機会を頂いたので、み言葉の奉仕をさせていただきました。妻も母も私の韓国語の説教は久しぶりだったので、なぜか私より緊張していたそうです。そして私たちのとても短い帰省はあっという間に終わりました。一人暮らしの母の体が心配ですが、そのすべてを主に委ねることにしました。

 

子供たち、主に結ばれている者として両親に従いなさい。それは正しいことです。「父と母を敬いなさい。」これは約束を伴う最初の掟です。(エフェソ6:1~2)

 

在主 林 尚俊

 

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