2024年08月25日

愛する皆さま

主の御名を心よりほめたたえます。

 

皆さんもご存じのように私は、料理をするのが大好きです。ですから大体週一のペースで夕食を作ったりします。もちろん主に韓国料理ですが、時々珍しい物も作ります。例えばつけ麺や台湾料理、たまにはタイ料理も作ります。どうやってメニューが決まるかと言いますと、全的に私が食べたいものです。だからと言って私の料理の腕前が素晴らしいということではありません。幸い妻は何でも美味しく食べてくれるので楽しく作っています。

 

そして最近、料理人(?)としての私なりの関心事ができました。それはうま味についてです。うま味という概念は日本独特の味の概念です。ですから海外でもそのままUMAMI(ウマミ)と呼んでいます。もちろんうま味は古くから世界各地の食文化に存在していましたが、これを味の一つとして確立させたのは日本の池田菊苗博士でした。彼は1908年、昆布からグルタミン酸を取り出すことに成功。グルタミン酸が昆布だしの主成分であることを見出し、その味を「うま味」と名づけたそうです。ですからうま味という味の概念が世界的に知られる前には、味には甘味、苦味、酸味、塩味の4つの基本味の概念しかなかったと言われています。うま味の代表的な成分としてグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などが知られています。これらのうま味成分はさまざまな食品に含まれているので世界的に活発的に研究されているそうです。そしてこのうま味が近年、新たに注目されるようになったそうです。和食の世界的な普及のおかげだとのことです。

 

そういうわけで私もできるだけ料理をおいしくするために、うま味に自然と注目するようになりました。最初はただうま味そのものだけを引き出すことを心がけましたが、うま味に集中してしまうと全体的な味のバランスが崩れてしまい、うま味だけが際立っていわゆる人工的な味になってしまったのです。そこで私は一つとても大事なことに気づきました。それはやはりバランスです。本当に美味しい食べ物はうま味だけが際立つものではなく、すべての五つの基本味、つまり甘味、苦味、酸味、塩味とうま味がバランスよく混ざった時こそ、本当の意味でうまいものになるということです。

 

ここで得た悟りを活かして一つのソースを作りました。豚肉を付けて食べるためのソースでしたが、それを食べた妻の反応が驚くほどでした。「このソースは今まであなたが作ったどんな料理より素晴らしい! このソースだけでご飯が食べられるかも」と絶賛してくれたのです。しかしよく考えてみるとこの単純なソースが今までの私のさまざまな豪華な料理よりうまいという話を聞いて喜ぶべきかどうか一瞬迷いました。でもとにかく妻が美味しいと言ってくれたので嬉しかったのです。

 

だから、右にも左にもそれることなく、モーセの教えの書に書かれていることをことごとく忠実に守りなさい。 (詩編46:5~6)

 

在主

林 尚俊

 

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