2024年10月06日
愛する皆さま
主の御名を心よりほめたたえます。
人は歳を重ねるにつれていろいろな面で変化しますが、中でも特に大きく変わるのは食生活ではないかと思います。私も最近、以前に比べると食事の量や好みの食べ物が大きく変わっているのを実感しています。もちろん食欲がなくなったわけではありません。相変わらず旺盛な食欲で困っているほどですが、体のことを考えて量を調節しています。例えばラーメンの場合は当たり前に大盛りを頼んでいたのを並盛りに変えたり、追加でライスを頼むのをやめたりしながら、それなりに頑張っています。何よりも大きな変化は食べ物の好みです。以前は同じラーメンでもこってりしたものが大好きでしたが、今はどちらかと言いますとさっぱりした味が好みです。お寿司も大トロや中トロなど脂ののっているネタが大好きでしたが、今は赤身や白身のネタが好きになりました。またサラダも以前はドレッシングをたっぷりかけて食べていましたが、今はほとんど何もかけずにそのまま食べています。
そんな私の食生活に、大きな転換期ともいえる出来事がありました。先日、本州の最南端である和歌山の串本町に妻と二人で行きましたが、そこに向かう途中でお昼を食べるために白浜に寄りました。新鮮な海鮮を手ごろな値段でバイキング形式で食べられるお店を見つけたのでさっそく入ってみました。さすが海の近くにあるお店です。さまざまな刺身のネタがズラリと並んでいます。封印されていた旺盛な食欲が一瞬にしてよみがえってきました。その中で、どこかで見たことがあるようでないような地味な食べ物を見つけました。よく見ると緑の葉っぱに包んであるおにぎりのような丸い形で、あまりおいしそうには思えないフォルムです。名前も初めて聞きます。「めはり寿司」と書いてありました。和歌山の郷土料理だそうです。そういえば以前どこかのテレビ番組で見たことがあったのですが実物は初めて見ました。その時はすでに他の刺身をおなかいっぱい食べたあとでしたが、せっかく和歌山まで来たんだからと、食べてみることにしました。
一口大きくほおばりました。さわやかな高菜の浅漬けの香りが口の中いっぱいに広がります。そのあとからついてくる紀州梅干しの程よい酸味と鰹節の香ばしい香りが絶妙なバランスでした。初めて食べたとは思えないほど、どこか懐かしい味も感じました。あとから調べましたが、めはり寿司という名前の由来は、目を見張るほど口を大きく開けて食べ、また目を見張るほど美味しいからという説もあるようです。その名にふさわしく、私はめはり寿司によって目を大きく見張るほど元気をもらいました。今は私の中で3本の指に入る大好物です。こうなるとお代わりは必須です。おなかいっぱい食べたあとも、しばらく離れたくなかったほどです。和歌山に滞在した三日間は、必ず一日に一食はめはり寿司を食べるほどでした。それだけではなく大阪に帰ってきてからも妻に頼んで作ってもらいました。とてもおいしかったです。食欲がさらに旺盛になる秋になりますので、ちょっと心配ではありますが、今晩も妻にめはり寿司をお願いしたいと思っています。
主の御使いはもう一度戻って来てエリヤに触れ、「起きて食べよ。この旅は長く、あなたには耐え難いからだ」と言った。エリヤは起きて食べ、飲んだ。その食べ物に力づけられた彼は、四十日四十夜歩き続け、ついに神の山ホレブに着いた。 (列王記上 19:7~8)
在主
林 尚俊