2025年1月19日
愛する皆さま
主の御名を心よりほめたたえます。
先日のSSS(スペシャルサンデースクール)のお楽しみの時間に、韓国で昔からお正月の遊びとして親しまれている「ユッ(ン)ノリ」をしました。これは一種のすごろくゲームで、正月に家族総出でする楽しいゲームです。20センチほどの「ユッ」という木の棒を投げて、出た向きによってコマを前に進める単純なボードゲームです。つまり「ユッ」という棒がサイコロ代わりです。ちなみに「ノリ」とは「遊び」という意味です。そのため「ユッ(ン)ノリ」と呼ばれています。もちろん私が子供だった時も、旧正月には親戚が大勢集まってユンノリを楽しみました。このゲームをしながら子供時代のことを思い出しました。今まで何度も子供時代の話をしてきたので、もう話すことはないと思っていましたが、まだ面白いエピソードが残っていたことに気づきました。
私が小学校の高学年の頃だったと思いますが、旧正月にいつものように母方の親戚一同が祖母の家に集まって新年礼拝をささげたあと、美味しい正月料理を食べたり、ユンノリや花札をしながら楽しい時間を過ごしていました。いとこもたくさん集まりましたが、私と全く同じ年の男の子が、私を含めて3人もいて、とても仲良しでした。ふだんは住んでいるところが少し離れていますが、年に何回か再会すると、本当の兄弟のように仲良く遊んでいました。私たち3人は親戚のみんなから「三銃士」と呼ばれていました。
ある日の午後、私たち三銃士は久々の再会を祝うかのように、朝から遊びに夢中になっていました。外でボール遊びをしたり、高いところに登ったりして走りまわっていました。そろそろ夕ご飯の時間が近づいたので、私たちは仕方なく家に戻りました。のどが渇いた私たちは水を飲むために台所に入りました。ちょうど目の前に大きなやかんがあったので、何も考えずにやかんの注ぎ口に口を付けて、ごくごくと飲み込みました。しかし、いつもとは全く違うのどごしです。そう、水ではなくマッコリ(韓国の濁り酒)だったのです。
生まれて初めてお酒を飲んだ私は、全部吐き出そうと思いましたが、瞬間、とても面白いことを思いつきました。ちょうど台所には誰もいなかったので、そのお酒を3人で飲んでみることにしたのです。コップに注いで飲む余裕は時間的にも気持ち的にもなかったので、やかんにそのまま口を付けて飲むことにしました。順番に一口ずつ回し飲みをしましたが、思ったよりアルコール度数が低く飲みやすかったのです。どんどん飲んでアッという間に大きなやかんの半分がなくなりました。ふと私たちは大人に叱られるのが怖くなって、そこでやめて台所から出ました。そして何もなかったかのように部屋に入ろうとしました。知らんぷりすればバレないと思ったのです。しかし急に鼓動が速くなって激しいめまいに襲われました。顔は燃えるように真っ赤になり、気持ち悪くなりました。このままだとみんなにバレてしまうと思い、ひとまずトイレに入りました。そして全部吐いてしまったのです。私の記憶はそこまでです。あとから聞いた話によると、その日、私たち三銃士はそれぞれ違う形でそこらへんに倒れて寝込んでしまったそうです。もちろんそのあと3人とも厳しく叱られました。あれから私はマッコリが苦手になりました。
災いだ、朝早くから濃い酒をあおり
夜更けまで酒に身を焼かれる者は。(イザヤ書 5:11)
在主 林 尚俊