交読文21(詩91)

 

いと高き者のもとなる隠れたる所に住まうその人は、

  全能者のかげに宿らん。

われ主のことをのべて、

  主はわが避け所、わが城、

  わがよりたのむ神なりといわん。

そは神、汝を猟人のわなと毒を流す疫病より、

  助けいだしたもうべければなり。

彼、その羽をもて汝をおおいたまわん、

  汝、その翼の下に隠れん、

  その真実(まこと)は盾なり、干(こだて)なり。

夜は驚くべきことあり、

  昼は飛びきたる矢あり。

暗きには歩む疫病あり、昼にはそこなう激しき病あり、

  されど汝、おそるることあらじ。

千人は汝の左にたおれ、万人は汝の右にたおる、

  されどその災いは汝に近づくことなからん。

汝さきに言えり、主はわが避け所なりと、

  汝いと高き者をその住居(すまい)となしたれば、

災い汝にいたらず、

  なやみ汝の幕屋に近づかじ。

そはいと高き者、汝のためにその使いたちに仰せて、

  汝が歩むもろもろの道に汝を守らせたまえばなり。

彼ら手にて、汝の足の石にふれざらんために、汝をささえん、

  汝は獅子とまむしとをふみ、

  若き獅子と蛇とを足の下にふみにじらん。

彼その愛を我にそそげるがゆえに、

  われこれを助けん。

彼わが名を知るがゆえに、

  われこれを高き所におかん。

かれ我を呼ばば、

  われ答えん。

我その悩みの時に共におりて、

  これを助け、これをあがめん。

われ長き命をもて彼を足らわしめ、

  かつわが救いを示さん。